僕がコラムを更新しなかった訳

脚本家の微笑み返し

 

 コラムの更新を怠けていた訳ではない。読む人もいなくて(それが証拠に、掲示板に感想を書き込む人も、感動のお便りや現金を送ってくる人もいない)、自暴自棄になってパソコンをたたき壊してしまった訳でもない。

 銀行強盗と警官の銃撃戦に巻き込まれそうになった子猫をかばおうとして、銀行強盗の撃った弾に胸を射抜かれ入院していた訳でもない。

 考え事をしながら街を歩いていたら、電柱に頭をぶつけて、記憶を失い、さまよっているうちに、街角の小さな教会の中に迷い込み、すると自然にオルガンの前に座ってしまい。弾くともなしにバッハのG線上のアリアを弾いていたら、感動した神父さんが、「ぜひ多くの人にその美しい調べを聞かせてください」と言うので、毎日そこでオルガンを弾いていたら、噂をテレビ局が聞きつけ、ピアノマンだなんだと追いかけ回すので、ヨーロッパに逃げてイタリアの場末の酒場でピアノを弾きながら流浪していた訳でもない。

 断崖絶壁でフリークライミングを楽しんでいたら、どこからともなく轟音を響かせて軍用ヘリコプターが飛んできて、傍らの岩にカプセルを撃ち込んで去っていく。そのカプセルから取り出したサングラスをかけると、音声と画像で新たなミッションを告げられた…訳でもない。

 ココロを入れ替えて、少しずつでも、いぶきの近況を書いていこうと思っている今日この頃ですので、もう訳は聞かないでください。

 でも実は、車を運転していたら、突然オレンジ色の光が…。

劇団いぶき

劇団いぶきは、鹿児島県知覧町で40年以上活動している劇団です。