しばらくコラムを書かなかった。定期的に更新しないと、せっかくのぞいてくれる少数の人に申し訳ないとは思うが、書くべきことがなんにもない。
稽古もちゃんとやっていることだし、稽古日誌を書こうかなとも思ったけど、実のところ、私の場合、稽古を見ているだけでぜんぜん参加していない。だから、エラそうに演出家ぶった日誌を書くなど、そんな厚顔なことはできないのだ。
IBUKIは、今年の秋に「ナム!」の再演をやるべく稽古に取り組み出した。役者班(IBUKIには役者班と音楽班がある)は、まだ3~4人しか集まらないけど、ケッコウ熱心に稽古している。私は、ボーと見ている。
本当は、稽古を見ながら次の新作のことを考えているのだ。イヤ、ホントダッテ!人員が限られたアマチュア劇団の芝居であるので、アテ書きにならざるを得ない。よって、稽古している役者を見てたほうが、家で考えるよりいいアイデアが浮かぼうというものだ。
新作の芝居では、狐が登場する。正確には妖狐(ようこ)だ。狐伝説はどこの地域にもひとつやふたつはあるものだ。つまり、どこの地域にも妖狐はいて、縄張りがあり、それは現代も続いている。ホントダッテ!
世間を見渡すと、人間の常識では考えられないような行動をする人がいる。ケッコウ身近にもいる。そういう人はたいてい狐が化けていると考えて間違いない。ただし、長年人間に化けていると、狐であったことを忘れてしまう奴もいて困ったものだ。そういう奴はDNAが人間化してしまっているので、もう区別がつかない。人間文明に迎合し狐の魂を忘れた狐たちに贈る「あー狐に生まれてよかった」と言わせる映画作品「ザ・ラスト・キツネ(主演:トム・フォックスand渡部こん)」が狐界で話題となったのも頷けるというものだ。
そんな訳で、今回の芝居では、狐が狂言回しとして登場し、さらにストーリーに絡んでいく。崩壊しかけた人間家族の再生のために、狐に一役買ってもらおうと思う。そこで、たまさかこのHPを御覧の狐のみなさん、あるいは自分ももしかして狐なのではないかと心あたりのある方、ぜひいっしょにこの芝居をつくりましょう。
狐募集!脚本演出担当者も狐ですので安心してご参加ください。